居心地のいい場所 (2004.10.10)

今更なんだけど、青山ブックセンターの話。
再開初日の29日には間に合わなかったけれど、遅ればせながら火曜日に、青山通 りの本店に行ってきた。

倒産のニュースを聞いたときには耳を疑って、それからちょっと落ち込んで、ようやく本の仕事を始めたばかりなのになぁって寂しくなったり。
友人や知人と話をしていても、みんなが異口同音に寂しがったり悔しがったり残念がったりしていた。
書店の倒産のニュースに、みんなが残念だと言う。
きっと残念な理由は人それぞれなんだろうけれど、ジュンク堂や丸善に比べて少々エキセントリックな品揃えだった青山ブックセンターは、そのラインナップがフィットする人には堪らなく心地の良い空間だったことは、疑う余地もない。
その六本木の本屋を物色し、目に付いた何冊かを手にてくてく歩いて、防衛庁脇のジョージに腰を落ち着ける。
ただそれだけで、随分幸せな気持ちになった。

と、ここまで書いて、そういえばジョージって行ってないなぁ・・・なんて思って、何気なくネットで検索してみた。
なんと、今日はジョージのママの命日だそうだ。
ジョージのママは亡くなっていたのだ。
もう会えない人になっていた。
最後に行ったときには僕は二十代だったから、もう6年以上行っていない。
ほんのちょっとの間に、いろんなコトが起きる。
短い間だと思っていても、かつて居心地のイイ居場所だったところが、そうでなくなっていたりもする。
近いうちに、バイクを家に置いて、もう一度ジョージに行ってみよう。

再開した青山ブックセンターは、以前と変わらない佇まい。
小雨の中、長いエスカレーターを下っていくと、いつものようにお店があった。
少々さっぱりしすぎて寂しいレジ周り。
でも、再びここを訪れることができて嬉しい。
居心地のイイ居場所に、居心地のいい場所であり続けてもらうための努力を、僕もしていこうと思う。
本当に微力ながらね。
なので、僕は書籍を買うときには、書店に足を運びます。
これからずっと。

※青山ブックセンターが再開記念して制作した小冊子"ABCで会いましょう"は、とても素敵な読み物です。たかが本屋が倒産したことに、僕らがあれほど心を痛めた理由。そのヒントが優秀な物書きの人たちによって、ひとつひとつ丁寧に綴られている。火曜日(10/5)にはレジ横に重ねてあったので、まだ間に合うはず。本が好きなら読んでおいて損はない。今日のリコメンド。


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