架空の政党【エアリアル党】のマニフェスト #002

架空の政党

これはもし僕が政党を立ち上げたら…という架空政党・エアリアル党のマニフェスト。

【食糧自給率を上げる】

円の価値が下がる中、食料の多くを輸入に頼っている状況を改善したい。

同様に食料生産に必要とされる輸入飼料、輸入肥料などについても状況改善を考えたい。

もちろんTPP加盟などはもってのほかだ。

食糧自給率の低下の要因として、食料生産に携わる人々の収入の問題があると考える。

我が国は北海道を除いて広大な農地確保が困難であるが故、大規模な機械化農業が導入しづらい。そのため大量生産で単価を下げるという戦略が採用できない。

当然、輸入品との価格競争に晒されれば勝ち目はないし、対抗しようと価格を下げれば農家の生活がままならなくなる。仕事と報酬のバランスが整っていないことが問題なのだ。

そこでかつての護送船団方式の逆の方法を採用する。

輸入品に高い関税をかけていた時代があった。そうではなく、国内生産品に補助をして輸入品に対抗できる価格にするのだ。

食料生産者が労働に見合った正当な対価を得る。まずは生産者を守ることが大切だ。

次に無農薬栽培、有機栽培に対して補助をする。原種や自家採種などもサポートしながら推奨する。

高価な肥料を必要とする現代の農法は、輸入肥料や燃料の価格高騰が生産者を直撃する。それを回避するため、肥料や農薬を使わない農法にシフトする。

もちろん急激に舵を切れば様々な問題が生じるだろうが、少しずつ状況を見ながら計画的にシフトしていく。円の価値が下がっている状況を乗り切るためには、輸入肥料や化石燃料、外国資本の種苗メーカーに頼らない農業を確立することが先決であり、そのためには国費の投入が必須だ。

高額なF1種の種苗を購入せずに、自家栽培を推奨する。

同一種の連作で大地が疲弊することを避けるため、少量多品種栽培、不耕起農など、先人の知恵を活用する。

自然と共存する季節の作物を育て、化石燃料に頼ったハウス栽培と距離を置く。

同時に受粉に欠かせない蜂などの益虫を守るため、ネオニコチノイド系の農薬は使用を禁ずる。

次世代の若者が農業に就労したいと思えるためには、都市部でのホワイトカラーと同等かそれ以上の収入であることが必要だ。

日の出から日没まで農地で作業する農家になっても、安心して家族を養い子育てできる収入とサポートを国と自治体が用意する。

同時に農業技能実習生を安価に働かせることで保たれている現代の農業から離脱する。

現代の奴隷制度とすら呼ばれる農業技能実習生の実態をこのまま放置することは我が国の恥だと考える。

アベノミクスで国民の所得が上がって、物価の高騰にも対応できるはずだったが、実際はそうなっていない。

そのしわ寄せの一部が外国人農業技能実習生に覆い被さっているのが現状だ。

格差を是正するために機能しなくてはならない税が、その役目を果たしていないことが問題なのだ。

外国人技能実習生に対しては、中国人留学生と同等の対応をする。

学費や生活費は国の負担とし、実習で支払われる対価は自治体の最低賃金を下回ることを禁ずる。

将来、我が国の農業の担い手が、この外国人技能実習制度で学んだ海外の農家と手を取り合って支え合うためには、彼らを粗末に扱うことは許されない。

人を人と思わないような政策は、この国の国力をじわじわと削いでいく。