僕なりの参院選争点 #001

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選挙戦も折り返し地点。

僕の考える今回の参院選での投票先について考えてみる。

とにかく外せないというか、これこそが争点だと思うのは改憲を是とするか否か。

僕は改憲そのものには反対していない。現状の日本国憲法の中で、この国をより良くするために変えた方が良い部分があるのなら、それをきちんと議論した上で正規の手順を踏んで変更すれば良い。そして与党である自民党は、既に改憲草案を挙げている。

だとすれば、これに賛成する人は自民党に投票すれば良いし、そうでない人は他の党に票を投じればいい。

憲法のことがよくわからないというならば、今からでも遅くない。参考になる書籍やネットの情報を確認することは今からでもできる。

例えば「増補版 赤ペンチェック 自民党憲法改正草案/伊藤真」(https://www.amazon.co.jp/dp/4272211153/ref=cm_sw_r_tw_dp_NXTKKQ2EY1NDE9PJSGAA)や「檻の中のライオン/楾 大樹」(https://www.amazon.co.jp/dp/4780308429/ref=cm_sw_r_tw_dp_9F85NPSYDXAMAWQPXM0A)などはとてもわかりやすいし、ネットなら「自民党の改憲草案で憲法はどう変わる?」(https://kaiseisouan.com/)もお薦めだ。

少なくとも僕は自民党の改憲草案には反対だし、「現行憲法はGHQが作ったものだから」などという理由は改憲の動機としては受け入れられない。

現行の憲法は権力の暴走を抑制する意味で充分に機能しているし、権力側がその機能を取り除こうとしている意図も感じられる。僕は自民党の改憲草案を支持できない。

菅・前総理大臣の発言に見てとれるように自民党の考え方は「国民は自力で生き延びよ」というものだ。

戦前の家父長制度の下、大家族で生活していた時代ならいざ知らず、核家族化が進んだ現代社会で自助の限界点は低い。それを補う物が年金制度だったはずなのだが、それは瓦解寸前だ。年をとって働くことが困難になった場合に生活のベースとなるはずだった年金制度だが、年金だけで生活が維持できる人が、この国にどれだけいるのだろう。

また、子どもについても同様だ。

出産可能な全ての日本人女性が生涯4人の子どもを産み育てたとしても、現在の人口を維持するのがやっとだという。現代の日本でそんなことは望むべくもない。

この先、日本は働き手とマーケットが大規模に収縮するのだが、それにブレーキをかけるどころか、せっせとアクセルを踏んでいるようにしか見えないのが与党の政策だ。

例えば一人の子どもに必要な教育予算は、小学校から大学まで全て公立に通った場合でおよそ700万円以上。これが全て私立なら2,000万円以上かかる。現在、日本の年収中央値は399万円だ。学費だけでこれだけの出費を覚悟しなければ子どもを産めないのが日本の現状なのだ。国会議員が子ども食堂を訪れて「素晴らしい!」なんて戯けたことをほざいているが、民間の子ども食堂が不要になるように政策を打ち出すのが国会のはずだ。

もちろんこれ以外にも出産費用から医療費、生活費などなど、とにかくお金がかかるし、女性ならば妊娠・出産という命がけの大仕事に挑むにあたって、その間の休業や場合によっては降格人事やマタハラとの戦いまで覚悟しなければならないことだって考えられる。これら全てを個人で解消して出産に臨めとはあんまりだ。

それに加えて選択的夫婦別氏制度も受け入れられないときた。僕らは夫婦別氏制度になっても何も困らない。

萩生田文科相の「身の丈」発言で明らかになったように、自民党は教育機会の公平性を担保するつもりはないし、日本の未来を託す子どもたちよりも自分たちの貴族の暮らしこそが重要なのだと感じる。

ネオリベラルの走狗であるという点では立憲民主党とて同様なのだが、少なくとも改憲という点において、自民党、公明党、日本維新の会などよりは多少はましなのではないかと考えている。

今日はここまで。